ateliers PENELOPE & Bonjour biqui Bonjour「New Products Pop Up」イベントが静岡市のインテリアショップ”cotory”にて開催中です。秋の新作を中心に色とりどりのバッグ、ボンジュールビキボンジュールのウェアが柔らかい光の差す心地良い店内に並びます。ウェアは取扱店舗も少なく実際にご試着できないことが多いのですが、この機会に静岡近辺にお住まいのお客様は是非、お気軽にお立ち寄りください。
期間:11月20日(水)〜12月2日(月)
Open:11時〜19時 *火曜日定休
TEL:054-293-5355
住所:静岡市葵区伝馬町9-18 KKビル201
オーナー様より店内の様子を送っていただきましたので、ご紹介いたします。
最新情報は”cotory”のInstagramでもご覧いただけます。
IG @cotory
2024.11.10
気づくともう11月。。最近思うのは年の区切りなどない方が物事を冷静に考えられそうな気がするのですが…切り替えも必要なので、焦る気持ちを抑えながら日々を過ごすようにしています。あと僅かとなる月も替わり、11月1日にウェアのみで運営していたオンラインストアをアトリエペネロープのオンラインショップへ統合・移転しました。今までのバッグ作りと洋服とではものづくりの視点が変わること、改めて自身へプレッシャーをかける意味もあり2019年に借りた元麻布のアトリエは去年引き払い(4年弱ここで洋服作りをしました)今はペネロープ東山店舗の3階で以前のようにサンプル制作や事務仕事に追われています。視点が変わるとは?マーケットが変わる、ターゲットが変わる、扱う素材が変わる。色々な要素を意識して少し固くなった自分がいました。西麻布のアトリエを出た時にもしかしたら敗北感を味わうのではないかな?と考えていたのですが、実際のところ感じていたのは開放感でした。実のところは自分自身が作り出すものに変わりはなく私はそこに責任を持つだけ。今はスタッフもデザインに挑戦しヒット作も出しています。そろそろ自分のものづくりが全体像(ブランド性)に変わってきたのかもしれません。何はともあれ、今後ともアトリエペネロープをよろしくお願いいたします(笑)
2019~2023年まで借りていた西麻布のアトリエ。天窓からの光が眩しい。
アトリエペネロープ東山店舗の3F。狭い階段を登った先の佇まいは16年間変わらず。
いつもボンジュールビキボンジュールのオンラインストアをご利用いただき誠に有難うございます。
2024年10月31日を持ちまして当オンラインストアはクローズとなります。
今後につきましては、アトリエペネロープのオンラインショップに統合・移転することとなりましたのでお知らせいたします。お客様にはご不便とご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
こちらに伴い、現在いただいている入荷リクエストは無効となります。
今後、商品の入荷連絡をご希望のお客様は、大変お手数ではございますが
アトリエペネロープのお問い合わせフォームよりお申し込みください。
なお、当オンラインストアは10月31日午前12時までご利用いただけます。
万が一、返信がないなどの不備がございましたら当メール宛にお問い合わせください。
お問合せアドレス: atelier@biqui.jp
ブランド立ち上げよりご愛顧いただき大変感謝いたします。
引き続き、お客様に喜んでいただけるようなものづくりを進めてまいりますので
今後ともどうかよろしくお願いいたします。
Bonjour biqui Bonjour / ボンジュールビキボンジュール
October 22.2022
10月後半にしては暖かで穏やかな日曜日。遅めに起きて窓を開けたら空気が気持ちよかったのでドライブがてら久しぶりに展覧会に出かけました。9月のまだ暑い軽井沢で再会した方は私より一回りほど年上で、長身色白な品性のある素敵な女性。11年前に旦那様を亡くしてからしばらくお会いする機会も減り、時々、お元気だろうか?と思い出していた。そんな彼女から旦那様の展覧会が開催されると連絡を受けて、ちょうどその時期に居合わせた軽井沢でチケットを受け取りました。変わらない優しい笑顔に安堵して、日々の過ごし方など互いにお茶を交えて話す楽しい時間を過ごしました。
世田谷美術館で開催されている”宮城壮太郎展ー使えるもの、美しいもの”日常の中で何気なく使っているものが実は壮太郎さんのデザインだった。ペネロープのバッグを気に入って使って下さっていたと奥様は会うたびに私に言ってくれる。愛される物には優しさとユーモアと情熱と努力や経験値が詰まっている。展覧会では作品だけでなくご自身が気に入っていたものも展示されていて、その中でも引き出しいっぱいに詰められたミニカーを見た時、胸が熱くなった。壮太郎さんの子供のような笑顔と書斎に大切に並べられたミニカーが蘇ったからだ。
巡る思い出とたくさんの刺激を胸に砧公園を散歩して、平穏な日常がとても素晴に思えたのでした。
「宮城壮太郎展ー使える物、美しいもの」
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/
ミュージアムショップで購入した図録とバーミックスのピッチャー
ライフスタイルメディアとして人気の高い、「キナリノYouTube」でアトリエを取材して頂きました。ウェアやバッグの製作風景、Look Bookでのアイテム紹介やお気に入りの私物など紹介していただいています。是非、ご覧ください。
September 2.2021
次のウェア新作をご紹介出来るまでもう少し。家で過ごす時間が否応なしに増えているので、今どんな過ごし方をしているか少しお話しします。ずっと思ってたけれどなかなか時間を費やせなかったギターの練習を始めました。正確には10年程前に独学で練習した時期もあったのですが、弦を押さえコードやタブラチュア譜(五線譜を用いず運指や操作の仕方などを記号で示したもの)に沿ってゆっくりゆっくり弾いてみたり…難しくて上手くいかない事だらけ。手が小さいから無理!といつしかギターはベッドの下で長い眠りについていたのです。上手いかどうかは別として歌うことが好きな私は時々気の知れた友人たちとカラオケで盛り上がったりして楽しい時間を過ごすことがありました。残念ながら今はそんな時間も持てません。ベットの下からギターケースを取り出し蓋を開けたのはそんな淋しさからか?その昔頂いた1935年生まれのGibsonギター。少しお金をかけてメンテナンスに出し美しい音を奏でます。ある程度の基礎がないと先に進めないと自らを課し、月に一度ギターの個人レッスンにも通い始めました。歳を重ねるにつれ勉強することが増えていくのは物事への興味が尽きないとも言えるし、個人の探求から学ぶことはペースが許され、競争も取り残されることもない愉しみに変わります。これからは急ぐことなくゆっくり進むことが大切と深く考えるようになりました。そうすることで広く全体を見て感じ取ることができるし不思議と物事や考えがどれも繋がっていることに気づきます。1曲、2曲とコードを押さえながら歌える曲も少しずつ増えてきました。隣近所から苦情が来ないことを祈ります…笑
早く日常が戻り皆で歌ったり笑い合える日が来ると良いですね。
1935年生まれのGibson ”A Salty Dog Rag”(タブラチュア譜面)
この他、大瀧詠一や大貫妙子などの単純なコード進行の曲を練習中。
昨年まで月毎にアトリエ開放日を設けておりましたが
2021年、今後は完全予約制にてお越し頂けるよう改めました。
ゆったりとした空間で試着、もちろんお買物して頂くこともできます。
買わなくては?と言ったお気遣いは無用ですのでお気軽に覗きにいらしてください。
不在の日時もございますので、事前にご希望のお日にちをお知らせいただけましたら
出来るだけ添える様にいたします。
また、ateliersPENELOPE東山直営店でも引き続きウェアの全商品を取扱っております。
バッグと合わせて是非ご覧ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
電話 03-6812-9211
Mail : atelier@biqui.jp
10月23日(金)〜10月26日(月)に伊勢丹新宿店で開催される「大人になったら、着たい服@伊勢丹新宿店」のイベントに参加いたします。都内では初めての展示イベントとなりますので是非この機会に色々なアイテムに触れてみて下さい。皆様のお越しを心よりお待ちしております。
https://www.mistore.jp/shopping/feature/women_f2/otonafuku_w.html
September 9.2020
昨年(2019)9月に初めての製品が上がってきて一年、2シーズンで小物を含め10種のアイテムができました。ゆっくり進むつもりで始めたブランドも作ることについての自己評価はまぁまぁ。では、仕事としての評価は?当然のようにまだまだです。時間をかけるべきことは経験の中でも充分分かっているつもりでも焦ることもあります。ateliersPENELOPE を立ち上げて23年ほど経ちますが今までいったい幾つのアイテムを作ってきたのか?時々古くから居るスタッフに昔の形のことを言われても名前と形が一致しない。それどころか全く忘れている物も少なくありません。自分のためと言っていいのですが、これからの自分にアーカイヴを残すことにしました。古風が抜けない私としてはデジタルはアーカイブになりません。紙媒体として残すことでその時の感覚が蘇ることを本が好きな方には分かってもらえるはず。。大袈裟な物ではなく小冊子です(笑)でも私にはグラフィックの知識はなくて、少し前から構想していた案をプロに形にしてもらうため頭の中にあるイメージをどう伝えたらいいのか?これ私が一番苦手とする作業です。考えた末、自分なりのダミーを作ることに。始めてみれば楽しい作業で工程の中でアイデアも浮かんできました。明日はこれを持って青山で打合せです(青山で打ち合わせってなんかオシャレ!)目標10冊、無事やり遂げたなら潔くやめてもいいんじゃない?って自分に言い聞かせてみました。
june 25.2020
春から秋に向けて2シーズン目のウェアが揃いました。今回は岡山で織られた上質なコットンギャバにオリジナルカラーをエアウォッシュ(洗い染)という手法で染めた生地を使っています。今までに使用してきた素材のほとんどは生機(織りあがったままの状態の生地)を染色した後に水通しや軽石を入れて当たりをつけるバイオウォッシュなど洗いの工程は全て別に行うものでした。エアウォッシュは洗いながら染めてゆく手法で仕上がりが柔らかく細かい皺によってフワッとした空気感と滑らかな肌触りを感じます。バッグに使用する帆布のような厚手の素材には難しそうですが今回のコットンギャバのように中肉厚の素材には適しているのではないかと思います。しかし色によっては染めムラを起こすなど難しい加工で正直なところ失敗により使えなかった生地も少なくはありません…これも経験という名の勉強です(汗)。
コットンギャバシリーズCarver(カーヴァー)という名のスモック風コートジャケット(私の中ではワークウェアに属す)を作ったいきさつを。。
Carver=彫刻家、憧れの職業です。すっかり遠い記憶ですが神奈川に住んでいた頃、深夜のTVK(テレビ神奈川)でヨーロッパ映画ばかり放映していたことがありました。そこで観た映画には記憶に残るものが幾つもあって再び観たいと探してみたけれどほとんどDVD化されていないようでいまだ叶わず。イギリス人の女優シャーロット・ランプリング演じる彫刻家と彼女を師と仰ぐ少女の関係を描いた美しく官能的な仏映画「美しさと哀しみと」(1985年)そこで描かれる彫刻家のイメージは凛とした佇まいの中に厳しさと女性らしさを併せ持つもの。いつか女流彫刻家の着る作業着をイメージして洋服を作ってみたいと心の片隅に閉まっておいたそんな思いを今回引っ張り出して実現してみたのです。映画の中の服については実は全く覚えてはなくて、ほとんど似つかないものに仕上がっていると思いますが。そんな風に強い記憶の引き出しは実は心の中に沢山あって、いつか開けられ表に出される時を待っているのかもしれません。
「美しさと哀しみと」については映画のエンドロールによって原作が川端康成であることを知り直ぐに読みましたが、1965年日本映画のリメイクであったことは後に知り最近になってNETFLIXで観ることができました。惜しくも亡くなってしまった八千草薫はシャーロットに劣らない魅力を漂わせ改めて日本人では好きな女優のひとりであると再確認したところです。これからどれくらい引き出しを増やせることか…もちろん忘れ去ってしまうものもあるのでキャパは変わらないですね、きっと。
*Carver=彫刻家という名のスモック風コートジャケット